2013年6月27日木曜日

正しい塾の選び方 料金編(基本)

塾選びの際に最も気にしなければならないのは学習スタイルでしょう。ですがそれだけで選べないのも現実です。やはり料金を無視して話をすることは出来ません。

ですが塾選びの際に比較が難しいのがこの料金です。
なぜ比較が難しいのでしょうか?それについて考えて見ます。


①総額費用が分かり難い(もしくは分からない)
チラシやホームページなどで塾の情報は簡単に手に入れることが出来ます。ですから「授業料」を調べることもさほど難しくありません。ですがここに落とし穴があります。
何も知らないで見ると「授業料」=「月謝」と考えてしまいますが通常の月謝には授業料以外の様々な諸経費が乗っかってきます。また月々の費用とは別に初期費用や年費用が掛かるのも普通です。
ですがこの諸経費は明確に記載されていないことも多くあります。
チラシの下のほうを見ると小さい字で「別途○○費が掛かります」とだけ記載されていて、それがいくらかは書いていないなんていうのは珍しいことではありません。
全ての塾が悪意を持って不明瞭にしているわけではないでしょうが、明らかに作為的なものも多々あります。
授業料で比べたら安い塾だったのだけれども実際に入塾してみると様々な費用が上乗せされてむしろ高かった、ということはよく聞く話です。

②諸経費が分かり難い
繰り返しになりますが必要なお金は「授業料」だけではありません。
一般的なところでいうと「入会金」「年会費」「管理費」「教材費」が別に必要です。
ですがここにも落とし穴があります。
これら諸経費には明確な決まりがなく、各塾が自由な名目で請求してくるということです。
そのため「入会金無料!」と聞いて入塾してみると「入会金は無料ですが登録料が別に必要です」といわれるなんてこともあります。「入会金」が「登録料」に代わっただけなのですが嘘は言っていないということです。
では様々な名目の費用の一例を挙げてみましょう。
「設備費」「エアコン代」「冷暖房費」「登録費」「教務費」「更新費」「生徒管理費」「交通費」「おやつ代」
家庭教師で見たものも含まれますが、これらは実際に存在するものです。

③プランが複雑
学習スタイルのところで様々に分類をしましたが、当然そのスタイルによって料金は変わってきます。
あとは学年や科目、授業数でも料金は変化します。
塾によってはそれを細かく分類して料金が決まります。
自分にあったプランで勉強できるというのは親切な仕組みなのですが、料金を考える上では必ずしも親切とはいえません。
「AとBを組み合わせると割引になるけど、Cとでは高くなる・・・」というように仕組みが複雑で自分で試算がとてもしにくいのです。
サービスとして細かく決まっている場合もありますが、あえて分かり難くして錯覚を狙っているところもありますので注意が必要です。
酷いところだと宣伝用の安いプランでお客さんを集めておいて、実際には高額なプランしか取れないような仕組みなんてことも。


以上のように料金は分かりづらくなっています。
これは単純に価格競争の結果です。少しでも安く見せるためのテクニックですのでくれぐれも騙されないように注意しましょう。
具体的に言いますと
・ホームページやパンフレットに明確な料金表示がないところは要注意
 (チラシには書ききれないこともあるので許してあげてください)
・どんな諸経費が掛かるのか明確にする
 (独自色の強い経費は予測できません)
・結局のところ総額がいくらになるのか確認する
 (初期費用から諸経費まで全て含めた合計で月額を考えましょう)
こんなところです。

そして最後に注意しておきたいのが
●料金ははじめのうちに明確にしておく!
ということです。
説得の手法として先に色々と決めてしまう方法があります。色々決まってしまうと最後に料金が多少不満でも断りづらいものですので。

何にしてもしっかり納得できる事が大事です。
不誠実な説明をするところは料金面に限らず信用できないと思ったほうがいいでしょう。

2013年6月19日水曜日

正しい塾の選び方 学習スタイル編③「家庭教師スタイル」

「3.家庭教師スタイル」と分類しましたが、要するに家庭教師のことです。
皆さんご存知の通りご家庭に講師がやって来てお子様の指導を行います。
このスタイルに関しては特に細かなタイプ分けはありません。

長所:丁寧な指導が受けられる
   お子様の目標、レベルに合わせた学習が出来る
   周囲の目を気にしなくて良い
   送り迎えの手間がない
短所:料金は高額
   講師との相性がある
   他人が家に入り込む
家庭教師を選ぶ一番のメリットは1対1での指導であることと、講師が来てくれることだと思います。自宅で自分ひとりに集中して教えてくれると言うのは安心感もありますし、無駄な移動時間を使わなくてもいいという利点が大きいでしょう。ですが他人が家に入り込まれるので、家の中を綺麗にしておかなければ!というプレッシャーを感じられる方もいるようです。また、お子様においても自室では緊張感が生まれず集中できない場合もあります。
そして一番問題になるのが料金です。詳しくは「料金」の回で取り上げようと思いますが、基本的にかなり高額です。そのためかチラシやホームページを調べても正確な料金の記載がされているところはまず見かけません。
もちろん料金よりも内容が重要ですので高額なだけの価値があると考えられれば有効だと思います。
ただし、家庭教師の講師にも色々いますので全てが高い指導力を持った講師でないことは覚えておいてください。


簡単にまとめると塾はこれまでに紹介したスタイルのどれかに入ります。
最もお子様に合ったものを探す参考にしていただければ幸いです。その際、料金はご家庭にとって大変重要な要素となると思いますが、あくまで検討項目の1つとして考えていただきたいと思います。安さだけで選んで効果がなければ時間とお金を捨てただけになってしまいますので。
なお「ビデオ講座を見に行く塾」のような特殊なものもいくつかありますが、省かせていただきましたのでご了承ください。

次回は「料金」についてを予定しています。宜しければどうぞ。

2013年6月13日木曜日

正しい塾の選び方 学習スタイル編②「個別指導スタイル」

元々あった言葉なのか新しく出来た言葉なのかよくは知りませんが「個別指導」という言葉が最近あふれているように感じます。
昔の塾が一斉授業を基本にしていたのに対して出てきた言葉かと思いますが、実際にその言葉が指す意味はかなり曖昧です。
というわけで「個別指導」という言葉の響きにまどわされないように、今回は「2.個別指導スタイル」について書きたいと思います。

まず皆さまが「個別指導」という言葉から連想するものは何でしょうか?
おそらく講師が一人ひとり個別に指導する姿だと思います。
まさにその通りです。その通りなのですがここに細かな解釈の違いが出てきて時には皆様がイメージするものとは全く違う指導が行われることが出てきます。
それでは「2.個別指導スタイル」を更に分けてみたいと思います。


2-1.1対1指導タイプ
1対1とは講師1人がお子様1人だけを指導することを意味します。おそらく皆さまが通常考える個別指導のスタイルです。
長所:丁寧な指導が受けられる
   お子様の目標、レベルに合わせた学習が出来る
   周囲の目を気にしなくて良い
短所:料金は高め
   講師との相性がある
お子様が通うタイプの家庭教師です。基本的に講師は担任制をとり、毎回同じ講師が授業中は1人の生徒さんだけを見ていますので丁寧な指導を受けることが出来ます。他のお子様を気にすることもないのでハイレベルの勉強をしたい子でも平均点ぐらいを目指す子でも、それぞれにあわせた内容で学習が進められます。
集団授業は学校がやってくれますので、それ以上を考える場合はお子様自身をしっかり見てくれる学習スタイルが効果的だと考えられます。ただ料金は集団授業に比べると高いことが普通です。また講師との相性も大切です。良い先生であってもお子様には合わないということもありますので、その場合は単なる我がままでないか見極めて対処することが必要です。

2-2.1対2指導タイプ
1対2とは講師1人がお子様2人を指導することを意味します。ただし講師は2人のお子様それぞれに指導を行うのであって、まとめて授業をするということではありません。学習の進度もそれぞれでお子様同士が関わることも基本的にはありません。
長所:比較的丁寧な指導が受けられる
   お子様の目標、レベルに合わせた学習が出来る
   1対1よりは料金が安め
短所:集団授業よりは料金が高め
   指導時間は最大で授業時間の半分(半分は自習)
   他方を指導中のときは待たなければいけない
集団授業ではなくお子様本人をしっかり見てほしいけど料金は抑えたい、という場合用です。お子様は2人ですが指導はそれぞれに行いますので、一人ひとりを見てもらえます。ただし当然ながら2人を同時に1人の講師が指導しますので、片方を指導している間は自習状態となります。「演習の際に講師が見張っている必要はない」という考え方で出来ておりますが、塾側の経営効率という側面が大きいです。実際には演習中でもその瞬間だからこそ必要なアドバイスやヒントがありますので、あくまでも「半分は自習」と割り切っていくことが必要です。そう考えると料金も1対1に比べて安く見えますが、自習時間込みの料金であると理解しておくことが大切です。また「半分は自習」と書きましたが、指導時間がきっちり均等割りされることは稀であり講師自身の作業時間もありますので、実際の指導時間は授業時間の半分以下になるのが普通です。講師も2人を同時に見ていますのでその都度頭を切り替える必要があり指導効率が落ちる場合もあります。基本的には自分で勉強が進められて、ときどきアドバイスが欲しいというお子様にはとても合ったスタイルだと考えられます。

2-3.1対3以上指導タイプ
1対3以上とは講師1人がお子様3人以上を指導することを意味します。一応、一斉に授業をするのではなくそれぞれに個別の指導をすることとなっています。
長所:お子様の目標、レベルに合わせた学習が出来る
   個別授業の中では安め
短所:指導時間は短く、多くが自習となる
   他方を指導中のときは待たなければいけない
指導のスタイル自体は大勢まとめての授業ではなく、一人ひとりを見るというものです。しかし当然ながらそれぞれを見るため他のお子様が指導を受けている間は自習となります。1対3の場合では80分の授業でも指導は25分前後あれば良い方で1時間近くは自習だと思ってください。こちらも1対2と同様に「演習の際に講師が見張っている必要はない」という考え方ですが、実情としては経営効率を優先させたものとしか言えません。もちろん自習が主体で構わないとお考えであれば向いていますが、自習にかける料金としては安くありません。個人的な意見としては1対3以上を個別指導だとは考えません。あくまで自習の補助です。そう納得した上で選ばれることをお勧めします。


以上が「個別指導スタイル」の特徴をまとめたものです。
基本的に個別指導を謳う大手塾は1対2以上となります。そうしないと経営効率が悪いですので。
私の知っているところでは1対1から1対3までのプランが用意されていましたが、面談の際に1対3へ誘導するマニュアルのあるところがありました。悪いこととは言えませんが、そういう仕組みになっています。
「個別指導」の文字に惑わされないようご注意ください。

ただ、どの場合についても講師とお子様は近い位置になりますので相性の問題は無視できません。相性はいかんともし難いものがありますので、不安がある場合はきちんと相談しながら進めることが大切です。
なお個別指導は性質上、担任制をとることが多いですが中にはシフト制で行く度に講師が違うこともあります。選ぶ際にはその点にも注意してください。
また「講師」についてはいずれ詳しく書きたいと思います。

2013年6月11日火曜日

献血してきました

市役所に寄ると隣の公園に献血車が来ていました。
用事が思いのほか早く終わったので、そのまま献血をすることに。
普段あまり役に立っていない身なので少しは社会貢献しなければ!という正義感(?)が急に沸いてきてしまったので仕方ありません。

受付に顔を出すと「問診で少し込んでいるので40分ほど掛かりますが良いですか?」と若い男性職員が対応してくれました。次の予定には何とか間に合いそうだったので承諾しました。人生2回目の献血は10年ぶりぐらいでしたが記録は残っており、当然のことながらちょっと驚きました。

その後、質問用紙に答えて献血車へ。久しぶりすぎてどんな手順か全く覚えていません。看護師さんが「両手を出してください」というので従うと「左で検査して右から抜きましょう」とのこと。片腕ですむと思っていたのは記憶違いなんですかね?結局両腕を刺されることに。

検査用の採血は小さめの針でしたが、注射自体も久しぶりなのでやはり怖かったです。
そして本題の採血用の針はちょっと太いんですね、結構ビビッてしまいました。
やっぱり痛かったですよ。幸い泣き出してしまうような失態は防げたことが唯一の救いですかね。

針が刺さればもう恐れるものはありません、待つのみです。400ccの採血ですので7、8分ぐらいかかると言われたのですが5分足らずで終わってしまいました。血管が太いと早いそうです。
でも早く終わってよかったです。短い間でしたが採決中はずっと靴を脱いで丸見えとなった靴下に穴がなかったか気掛かりだったもので。

そんなこんなで無事終了。
最後に渡された献血カードが昔の紙のヤツではなくポイントカードみたいになっていたことに驚きつつ帰りました。

社会貢献をして少し良い気分になっていたのですが、最後に1つだけ残念なことが。
市役所から献血によったので車は駐車場に停めたまま、100円取られてしまいました。
そのまま帰ればタダだったのに!とか考えてしまうあたりがダメですね。

ちなみに血液の比重は1.05ぐらいですので今回の採血で私は420gほど痩せたことになります。
血液って思ったほど重くないんですね、意外でした。

2013年6月6日木曜日

正しい塾の選び方 学習スタイル編①「集団授業スタイル」

塾と一口に言っても経営スタイルや講師、料金などその中身は様々です。
まず塾選びで大切になってくるのはその中でも「学習スタイル」と言えるでしょう。

大きく分けると3種類あります。
1.集団授業スタイル
2.個別指導スタイル
3.家庭教師スタイル

これらにはそれぞれに良い面と悪い面があり、どれが最良となるかはまさにお子様次第です。
まずご説明するのは1番の「集団授業スタイル」です。


「集団授業スタイル」とはその名の通り講師が1名(若干名の場合有)に対して生徒さんが複数名いる形で行われるものです。簡単に言うと学校のようなスタイルです。
つまりポイントは少ない講師が大勢の生徒さんを見るというところです。
そしてこのスタイルも大きく分けて2種類のタイプがあります。

1-1.一斉授業タイプ
まさに学校のような形式です。
長所:授業料が比較的安い。
   競う仲間がいる。
   独自のプログラムがある。
短所:学校と変わらない。
   他のお子様の目が気になる。
   質問はしにくい。
   塾の進行が学校に合わないことがある
予備校などをイメージすると学校より高度な内容を専門の講師が教えることもあり、さらに上を目指す人に向いたシステムです。ただし、学校についていけないお子様は塾でも付いていけないことになり不向きとなります。
どちらにしても大勢の中で勉強することになりますので、積極的に質問したり理解度を自分で判断するなど主体的に取り組めるお子様でないと授業を聞くだけで勉強した気になってしまうという危険性もあります。
また一斉授業の指導は講師にとってお子様の反応を気にしなければ用意してきたものをただこなすだけで出来てしまう簡単なものでもあります。当然のことですが講師が生徒の反応を確認しながら進める授業であるかは確認しておいた方がいいでしょう。
選ぶ場合にはまず自分のレベルにあう授業を探すこと、自己管理をしっかりすることが大切です。
ちなみに私の知っているところでは年配の講師がルーチンワークのように毎年同じ事を繰り返しているだけで、内容も学校の繰り返しにしかならないような価値のないところもありましたのでご注意ください。

1-2.自習タイプ
お子様は課題を黙々とこなしていきます。課題は与えられるパターンと自分で用意するパターンがあります。分からないことがあるとその都度控えている講師に質問をして解決する形式です。
長所:授業料が比較的安い。
   自分の分からないところだけピンポイントで指導してもらえる。
   教材が豊富
短所:消極的なお子様にとってはただの自習にしかならない。
   他のお子様が質問中は講師が空くのを待たなければならない。
   こなせる量はお子様のやる気次第。
自習の名の通り自分で進めていくことが基本となりますので、学習意欲が高いお子様でないとただの時間つぶしになってしまう危険性は高いです。しかし、上手く課題を見つけて進められるお子様にとっては効率的な学習が出来ます。
選ぶ際には講師の質と用意されている教材をしっかり確認してください。
講師は突発的な質問に対してそれぞれ対応しなければいけません。本来高い指導力が必要です。ただ教本の解説をなぞるような指導では自分で解説を読むのと変わりませんので、そのような講師ならば受ける価値はありません。
また教材はお子様が自分で進めていくことを上手く助けてくれるものを選んでいるか基礎練習は量をこなせるようになっているかなど、吟味されているかはそのまま教室の質だと考えられます。
ちなみに私の知っているところでは小学生から高校生までの全ての科目に1人で即答できるという脅威の能力を持った講師の塾がありましたが、残念ながらそんなすごい塾はそこ以外に見たことがありませんでした。

以上が「集団授業スタイル」の特徴を簡単にまとめたものとなります。
その他にも、一斉授業は振り替えが取れないといった不都合もよくありますが、このあたりは各教室で対応が結構違い一概に言えませんので入塾の際にはしっかり条件を確認してください。

どうでしょうか、少しは役に立つ内容となっていますでしょうか?
色々な裏話が出てくるのはまだまだこれからですので早々に飽きてしまいませんよう願っています。

2013年6月1日土曜日

『正しい塾の選び方』シリーズスタート!

皆さま、塾選びにご苦労はありませんか?

今や大手から個人まで様々な塾が存在しており、お子様にとって最も良い場所を選ぶのはとても難しくなっていると思います。
ですが、だからと言って適当に選ぶことが出来ない大切な問題でもあります。
食べ物や家電など日用品であれば、思っていたのと違ったとしても人生に大きな影響を与えることは少ないでしょう。しかし、お子様の勉強についてはそんなに単純なものではありません。
短い学生時代のその瞬間という貴重な時間は失敗したと思っても取り返すことが出来ません。

塾というものは一生付き合うものではありません。卒業と共に辞めていくものです。ある意味では短い付き合いしか出来ない場だと思います。ですが、その短い時間は軽い時間かというと決してそうではありません。まさに心も体も伸び盛りの一番大切な時間だと考えます。

その時間をお預かりする塾がお子様の役に立たないのであれば、これはただ無駄になったと言う以上の損害ではないでしょうか?

ここでは塾業界を内側から見てきた者として皆さまが分かり難いと思う部分や気にかけるべきポイントなどを解説していきたいと思います。
そして本当に有意義な時間を過ごせる場を探す助けにしていただければ幸いです。