2013年12月26日木曜日

年越しで思うこと

年越しというと何となく感慨深い気持ちになります。
今年一年はどうだったとか、来年はどうだとか考えますが実際は普段と変わらない次の日が来るだけです。
いや、年越しに文句をつけるつもりはありませんが、何となく暦の上でだけの変化に大騒ぎするのも不思議なもんだと思っただけです。

しかし、まあ折角なので私も年越しをちょっと考えてみたいと思います。

1年経つとはどういうことなのか?
それは地球が太陽の周りを一周して元の位置に戻ってくるということです。
もちろん閏年なんてので調整するわけですからピッタリ元の場所とはいきませんが、その辺は大目に見ましょう。

およそ9億5千万km(たぶん)の長い距離の公転軌道を1年かけて回ってくるわけです。
これは秒速にすると30kmほどとなります。飛行機を秒速に直すと大雑把に計算して250mほどですので、ものすごい速さだとわかります。私達は意識しない間にそんな高速で移動しているのです。
つまりその高速で休まず移動し続けて元の位置に戻ってくるというのが1年なのです。

何だかよく分からないけど、何となく凄いことだと思いませんか?
広い宇宙の中で元に戻ってくるとか考えるだけで私なんかは楽しくなってしまいます。

毎日変わらないように見える星空も季節が変わると見える星が変わります。気付かないだけで毎日少しずつ動く星空。年越しの瞬間に見上げる星空は1年前に見上げた星空と同じもので、次に同じ星空を見上げるためにはまた1年待たなければなりません。
だからどうだということは無いのですが、そんなことをぼんやり考えて宇宙の壮大さにちょっと触れる年越しというのも良いのではないでしょうか。

それではよいお年を。


ちなみに今更ですが、戻ってくるとか言っていましたが銀河自体が回っているし宇宙は膨張しているので本当は全く戻っていないのですけどね。

2013年12月19日木曜日

顎の治療は続きます

前回の続きです。
顎を骨折した私の治療がはじまります。

まず骨折した日の夜中に父が急遽やってきました。さすがに顎骨折は家族にも大ニュースだったようです。今後の治療も考えて車で来てくれました。この後のことを考えると非常にありがたい判断でした。

骨折の翌日、私は父の車で病院に向かいました。一応京都に住んでいたのですが中心からはだいぶ離れたところだったので電車を乗りついて行かずにすんだのはとても助かりました。

はじめは手術が必要だとの事だったので福井に帰って治療するつもりだったのですが、父の知り合いの口腔外科の医師に相談したところ「折角だから帰る前にまず京大病院で見てもらうと良い」とのアドバイスをもらったのでそちらに行くことにしました。

病院に行くとまず予想もしていなかったことを提案されてしまいました。
「学生の授業に使いたいのですが良いですか?」
説明によると教授監督のもとで医学部生が診察の実習をするということだそうです。
ちなみに父が「顎の骨折は珍しいのですか?」とたずねると「珍しいほどではないがしょっちゅう来るわけでもないですから」との事です。
まあ特に断る理由も無かったので引き受けましたが、そこから学生さんを招集したようでかなり待たされる羽目になってしまったのは誤算でした。

長らく待って診察室に通されると学生さんが10人前後いました。やめておけば良かったかとも思いましたが、今更遅いので諦めます。
診察は奥で教授が見守りながら学生さんが行いました。大勢に注目されて恥ずかしい状況ですが、まだ顎でよかったとも思います。これがもっと他人に見せるのが恥ずかしい場所の怪我だったりしたら・・・
一通り診察が終わると教授が出てきて学生さんに説明を始めます。今回の怪我がどういうもので通常どういうことを考えるかなどプチ授業開始です。私も流れから学生さんに混ざって聞きました。
それによると今回の骨の折れ方は通常とはちょっと違ったようです。細かいことは省きますが、私は理想的なサンプルではなかったようです。別に文句も言われませんでしたが、なぜかちょっとだけ申し訳ない気分でした。

ただ、多少幸運なことに骨は折れていますがズレが少ないようで手術の必要はないと分かりました。本当に良かったです。
もちろんただ放っておくわけにもいきませんが、顎ですのでギブスをするわけにもいきません。そこで行われたのが『顎間固定』という治療です。
歯の根元に針金を巻きつけてそれを上下で縛り口が全く動かないようにする、というずいぶんな治療でした。

診察が終わって処置に入ると学生さんは退場して、医師も代わりました。ここではベテランそうな医師と若手そうな医師のコンビがやってきました。やはり大学の附属病院ですね。処置の実技実習のような雰囲気でした。
医師の腕前がどうだったのかは分かりませんが、この治療は結構痛かったです。
まず歯の根元の隙間が無いようなところに無理矢理針金を通すので口の中は血だらけです。途中で何度もうがいをしましたが、うがい用のコップには血でできた私のキスマークがくっきりついていたのをよく覚えています。

そんなこんなで処置が終わり一安心といきたいところですが、辛いのはここからでした。
歯を上下で縛っているので口が全く開きません。それどころかうっかり開けようとすると縛られている歯に激痛が走ります。手術を回避できたのは良かったですが、それでも大変なことになってしまったと改めて感じる瞬間でした。

治療が終わると帰宅です。(ちなみに学生さんの実習に協力したということで今回の治療費はほぼタダになりました、ラッキー?)ひょっとしたら入院もあるかと思っていましたが、何のことはなく普通に帰されました。帰れるのは良かったのですが全く口が開かない私はこれからしばらく普通の食事が出来ません。
ではどうやって命を繋いでいたのかというと、歯の隙間からカロリーメイトを飲むという方法です。
病院では「流動食を出しましょうか」と言われましたが「カロリーメイトとどう違うのですか?」と尋ねると「流動食のほうがマズイ!」とだけ言われたのでカロリーメイトにした次第です。

そんな訳で顎の固定が取れるまでのおよそ1週間はまともな食事も出来ず、その後も硬いものが噛めないなど色々と苦労しましたが、これまた今回も話が長くなってしまったので、その話はまた次の機会があったらということにしたいと思います。

特にオチもヤマも無い話、もし読んでくれた人がいたとしたらありがとうございます。

2013年12月13日金曜日

明日は私の個人的な記念日なのです

2001年12月14日(金)15時15分頃に事件は起きました。
大学生だった私は京都の田舎に住んでおりました。
金曜日は残念な時間割で、昼の授業の後は夜まで何時間も空きが出来てしまいます。私は大学を一旦出て本屋さんに向かって自転車をとばしていました。

そこそこスピードを出して自転車に乗っている時に頭の中で「凄い乗り方に挑戦してみよう」という考えが浮かびました。特に理由はありません、ノリ(?)です。なお詳細は省きますが「凄い乗り方」とは手放し運転とかそういう類のことなのですが、どうもちょっと凄すぎる挑戦だったようです。
当然、転倒しました。後から考えれば当然過ぎる結果です。
しかしバランスを安定させるつもりでスピードを出していたのが災いし、転倒と言っても自転車から勢いよく放り出されるかたちになり受身を取ることも出来ませんでした。

慣性の法則と万有引力の法則を身を持って体験した瞬間です。

顎からアスファルトに着地です。
その瞬間、頭に強い衝撃が加わり口の中では歯が何本か欠けてしまいました。
軽い気持ちの挑戦が大事になってしまったのです。

かなりの衝撃を受けた私ですが、意識を失うことなく起き上がり自分の体を確認します。顎はパックリ切れて血が滴り落ちてきます。地面にはちょっとした血溜まりの誕生です。両手は受身を取ろうと努力したため大きく擦りむいており、こちらからも血が。口の中では欠けた歯がジャリジャリしています。

頭の中では色々なことを考えました。反省はもちろんのこと、羞恥心やら今後の対応などが廻って整理がつきません。
しかし、滴り落ちる血や割れた歯をどうすることも出来ず、迷った挙句119番することに。内心では「そんなことで呼ばないで」と言われないか不安でしたが、到着した救急隊員は「ああ、酷いですね」といった反応だったので呼んでも良かったようです。
ちなみに救急車と一緒にパトカーも来ました。交通事故だと思ったようです。
私が単独事故だと伝えると傷を見ながら驚いたように「えっ、一人で?」と何度か確認されました。恥ずかしい限りです。

病院に連れて行ってもらった私は顎の縫合をしてもらいました。およそ5~6針です。
ちなみに縫合の際に打った麻酔注射が私にとっては転倒したときよりも痛いものでした。本当に痛かったです。
そして転倒の怪我を確認するため顎や手のレントゲンとCTを撮影しました。
自転車で転んだことなどを話すと皆さん少し笑い気味(?)で和やかな雰囲気で進められました。

一通り撮影が終わると私は診察室の前で現像されるのを待ちました。
すると、さっき和やかに話をしていた撮影技師さん(?)が渋い表情で診察室の中に入っていきます。中で医師と話をしているようです。もれ聞こえてくる声によると「最低3箇所・・・」と言っていました。何のことなのでしょうか?

診察室に通された私は医師より「顎の骨が最低3箇所折れています」と告げられました。
この瞬間、私の中でこの日は「顎骨折記念日」となりました。

しかし本当に驚きです。結局のところ下顎の骨が地面に打ちつけた中心部分と左右の蝶つがいのような部分の3箇所で折れていたのです。そりゃ痛いはずです。
医師からは「手術してボルトを埋め込むしかない」と更に衝撃の宣告。でも今すぐ出来ることでもないので今日は帰っていいですよ、と私の心に衝撃だけ残して結局その日のうちに帰宅。

私はというとショックは大きかったものの意外に冷静でした。
だって病院から帰るとその後に控えていた夜の授業にもきちんと出席したのですから冷静だったと言えるでしょう。まあ、授業の内容は全く頭に入ってきませんでしたけど。

そんなこんなで激動の1日が終わります。
ここからの治療もなかなか大変でしたが、長くなりましたので次回に続く。

2013年12月5日木曜日

シュークリームを買ったときの事(補足?)

前回はシュークリームを買ったことで信念を貫くという教訓を学んだという話をしましたが、実はもう一つ教訓を学んだので補足しておこうと思います。
それは「自分の考えは一面しか見ていない可能性がある」ということです。

何だか前回の話と相反するところがあるような気もしますが、両方大切です。

講師は「おしぼり=食べる前に手を拭くもの」という一面しか見ていなかったのに対して店員さんは「おしぼり=手のヨゴレをとるもの」と広い視点を持っていたと考えられます。
自分の思い込みから考えを狭めているということはよくあるように思いますが、それはとっても損なことです。では考えを狭めないためにはどうすればいいのか?よく考えよく学ぶことです。

一見無駄に思える勉強でも身につけることでものの見方が変わります。それは無意識の中のことで自分ですら気付かないかもしれません。ですが確実に影響を及ぼしていきます。
そして広い視野を獲得出来れば、それはそのまま自身の可能性を広げることに直結します。
更に一番大事なことですが、何よりも人生の楽しみが増えます。少なくとも私はそう思っています。
みなさん、一緒に色々学びましょう。