2013年5月28日火曜日

とっさの時には迷います

昨日の晩のことです。
夜の11時頃、気まぐれにはじめたランニングをしていると住宅街の暗がりの中に1人立っている方がいました。夜遅いので人と出会うことは少ないので「珍しいな」と思い通り過ぎたのですが、ちょっと違和感を感じました。
暗くてよくは見えなかったのですがお年寄りでパジャマを着ていて手には何か持っているように見えたからです。
ランニング中だったので考えている間にも目撃現場からは遠ざかり「まあいいか」とも思ったのですがどうにも気になりました。

ここから私の頭の中では評価計算(?)がはじまりました。
まず考えたのが出会った人がどんな人であったか。ただ夕涼みに出てきている人か徘徊老人か、この二択だと考え状況を思い起こします。時間が時間だけに夕涼みしているとは考えづらく後者の方の可能性が高いと感じました。
そうすると気になって仕方ないのでランニングコースを少し変更して帰りにも目撃現場を通ることに決めてランニングを続行。
走っている間はずっと自問自答です。

徘徊老人である可能性は?その場合に起きうる最悪のシナリオは?自分のとるべき行動は?
行動を起こして違った場合のリスクは?行動を起こさない場合のリスクは?

およそ15分後に再び目撃現場に戻ってくると、その人はまだ立っていました。
ここで改めてみると80歳ぐらいの老人がパジャマ姿で手にリュックを持ってサンダルで立っていることが分かりました。明らかにおかしいと感じ、思い切って声をかけました。
「こんばんは」
「え?」
「何かお困りですか?」
「え?」
どうやらお耳が遠いようです。
「何かお困りですか?」
「いま???寺に行くバスが迎えに来るので待ってるんです」
「ここに迎えに来るんですか?」
「え?」
「ここに来るんですか?」
「そうです」
大き目の通りから入った住宅街の暗がりでご老人がパジャマ姿のまま少なくとも15分は待っていると言うことになります。
頭の中では警戒信号が激しく鳴り響いております。ではどうする?
・警察に通報したて何でもなかった場合→多少嫌な顔をされる?
・警察に通報せず何かが起きた場合→私に責任はないが、かなり嫌な気分になる。
2つのリスクを比較して通報することに決めました。

ランニング中は手ぶらなので急いで家に戻り110番、状況と場所を伝えます。ですが住宅街の中で場所が上手く伝わりません。仕方ないので諦めて最寄り駅まで出向いてお巡りさんを案内することに。
ランニング後で汗だくの中、再び駅まで走りお巡りさんを待つことしばし。赤色等をつけたパトカーが到着しました。
そこから駆け足で現場まで向かうと変わらずご老人は立っていました。
お巡りさんが「どうしたんですか?」と話しかけるとパスを待っているという例の返事をしていました。
そんなこんなでバタバタしているとその角のお家から「すみません」と人が出てきました。
どうやらその角のお家の住人だったようです。
私はそこまで見届けるとお巡りさんに一言行って帰路につきました。

察するに痴呆のおじいちゃんが玄関先に出てきていたと言うことのようです。
幸い何事もなく解決したようでよかったです。
私としても気がかりが晴れましたので、まあ良かったかと思います。

それにしても思いがけない場面に出くわしたときはどう行動するか悩みますね。
でもそんなときだからこそ論理的思考でベストな行動を探すべきなのでしょう。学校で勉強しているときには気付きませんが、数学の考え方などはこういった場面での論理的思考にも役立つものだと思います。
まあ、私の思考が正しく論理的に出来ていたのかも、結論が正しかったのかも分かりませんけどね。

2013年5月20日月曜日

本日、三国祭!


今日は三国祭の中日祭(山車巡行もあり一番盛り上がり日)ですね。
私は祖父母の家が三国にあるので昔はよく行っていました。子供としては山車なんかよりも出店が楽しかったのをよく覚えています。
あれだけの距離を出店がずっと並んでいるのはなかなか珍しいようで、県外の人には特に喜ばれました。

また行きたいと思うのですが、なかなか難しいですね。と言うのも三国祭は曜日関係なく5月20日の前後3日間ですのでなかなか休みに当たってくれません。今回も結局月曜日が中日祭ですのでフラッと遊びに行くわけにもいかず残念です。
加えて福井は天気が悪いです。晴れより雨の日のほうが多いのではないかと思うこともあるぐらい雨が降ります。なので折角のお祭も雨になってしまうことしばしば。今日はなんとか保っているようで良かったですね。

さて楽しいお祭ですが、ここにも勉強は隠れています。
金魚すくいのベストなすくい方は物理、焼きそばは何件目に出会った屋台で買うのがベストなのかは統計学、このお祭ってそもそも何の祭なのかは民俗学、外国のお客さんも結構いますので聞き耳を立てれば語学、他にもまだまだあるでしょう。

折角のお祭です思いっきり楽しめばいいのですが、どうせ楽しむなら表面だけでなくその裏側にも興味を持つとより有意義な体験になると思います。

2013年5月13日月曜日

読解力の鍛え方


読解力は全ての科目の基本となる能力でありとても大切です。そんな話を以前にしました。
ではどうやってその力を伸ばせばいいのかが問題です。

私は国語の専門家ではありませんが、これまでの知識や経験から感じたことを書きたいと思います。

①文章の内容を他人に伝える。
まずしてほしいのは書かれていることを他人に伝える練習です。
話の内容を理解できていない場合に自問で何が分かっていないか探すのは難しいです。また分かっていないことすら分かっていないこともよくあります。
その分かっていない部分を明確に出来るのが人に伝えるという作業です。
当然のごとく内容を理解していないと話が出来ませんし、途中でわからなくなると詰まってしまいます。そんなときはもう一度読み見返してやれば大丈夫です。できれば話しているときに元の文は見ないほうがいいです。
内容を要約して話せるようになれば読解力は付いてきたと言えるでしょう。
具体的にやるのであれば新聞の短い記事を選んだり、ネットニュースの記事を選んだりして要約を保護者さんが聞いてあげるといいでしょう。
ここで重要なのは要約であり自分の意見は入れないことです。
ということでこれが出来たら次の段階です。

②自分の意見を加える。
まず大切なのは正確に内容を捉えることですが、より深く理解するためにはその内容について考える必要があります。
そこで要約とは別に自分の意見を加えてください。
自分の意見を持つためには筆者の意図を考える必要が出てきます。そして筆者の意図が分かるということは設問の出題者の意図も分かるということに繋がります。
テストなどで難しいといわれる設問の多くは内容自体ではなく設問の意図を理解するのが難しいのです。遠回しに言っていることの意味が分かれば内容自体は簡単ということも多々あります。
内容に対して自分はどう考えるのかを大切にしてください。

以前テレビで見たもので興味深いものが2つありました。
1つは国語の授業で教科書は一切使わず教師が用意した文庫1冊を1年通して読み込むというものです。一字一句を大切にして分からない言葉があれば調べますし、解釈が分かれれば議論します。農場の話が出てくれば行ってみて、知らない食べ物が出てくれば食べてみるといった授業だそうです。
もう1つは毎日の新聞から1つ記事を抜き出して、要約と自分の意見を書き出させるというものです。事件記事でも社説でも何でもいいそうです。
これら2つは別々の学校でしたが、どちらの学校でもそれを実施したクラスは国語だけでなく教科全体の成績が他と比較してとても良かったそうです。

最後にもう一つだけ、家庭内での会話を多くしてください。お子さんには学校であったことなど聞いてあげてください。何かを伝えようとするときには頭の中で経験や情報を整理します。これは文章の要約にも通じる作業だと考えます。
不確かな記憶ではありますが、家庭での会話量と成績には相関関係があるという記事があったように思います。
何にしても家庭の役割はとても大きいのでしょう。

2013年5月7日火曜日

もういくつ寝ると定期テスト?


ゴールデンウィークが終わり、ここからしばらくは祝日もない普通の日々が続きます。
つまり新学期が始まって慣れなかったり、休みを前に浮き足立ったりということに終わりを告げて通常運転を開始しなければいけない時期が来たという事です。

そして多くの学校ではまもなく定期テストが行われます。
最近では2学期制を採用する学校が多くなってきており、私の時代と違いを感じますが重要なテストであることには変わりません。
皆さん準備は出来ていますでしょうか。

定期テストは実力テストなどと違い出題範囲が非常に狭くなっています。その分、問われる内容は細かく用語などをきちんと覚えておくことがとても大切です。

そして出題傾向も学校によってだいぶ差がありますのでその点は多少気にしておいたほうが良いです。
当塾の近隣地域で言いますと、至民中学校は全体として標準レベルのですが奇抜な問題が紛れていることがあります。対策としては問題の取捨選択をしてきちんと取れる問題を取ることです。まあ、どのテストでも同じことではありますが。
ただ、一つ気をつけて欲しいのが数学における「速報」です。これは普通の学校ではあまり聞かない制度なのですが、出題される問題が事前に掲示されます。数字の変更などはありますが、これまで見る限りそのまま出題されております。ポイントは2つ、掲示板に張り出されるだけでプリントとして配られないので見落とさないこと、当然難しめの問題ですのできちんと事前に解いておくということです。
明倫中学校は全体的にレベルは高めです。そして特に注意したい点は採点が厳しいと言うことです。時には入試よりも厳しいと感じるほどですので気をつけてください。
具体的に言いますと英作文の問いでは事実を書かなければ減点されます。通常は英文が書けるかどうかを見ますので所属クラブなどは事実に反して書いても問題ないのですが、明倫では減点されます。また、用語も漢字が基本です。平仮名では減点されます。数学においても計算過程が重視され、答えだけ合っていても正解となりません。
ただし、これらはこれまでにあったことで今後もこの通りかは何とも言えませんので参考程度に思ってください。この通りでなくても責任は持てませんので宜しくお願いします。

長々と定期テストについて書きましたが、一番大切なのはテスト対策が上手いことではなく確かな学力を身に付けることです。
内申書にも影響しますので定期テストがどうでも良いとは思いませんが、くれぐれもその場しのぎではない勉強を心がけてください。でないと入試本番では役に立たなくなってしまいます。

2013年5月2日木曜日

設問は読めていますか?


勉強では国語に限らず「読解力」というのがとても大切です。
設問が解けず苦労しているお子さんの指導をしていると多々あるのが設問の意味が分かっていないということです。

ここが重要なポイントです。
解けないのではなく、その前段階として設問の意味が理解できていないのです。
本人は一所懸命に考えているつもりなのですが、実際には何を考えれば良いのか分かっていないということでは解けるはずがありません。そして困ったことに自分が設問を理解していないことに気付いていないことも多くあります。

解けずに苦労しているお子さんに私がまず聞くことは「この設問では何を答えればいいの?」ということです。
すると「分からない」といったり、全く別のものを言ってきたりします。
例えば数学ですと「値段」を聞かれているのに「重さ」、「個数」などと答えるということです。

そして次に「この設問の内容を私に説明して」と言います。
解答を聞いているのではなく、設問に書いてあることを聞いているのですがこれが答えられません。

勉強するときに大切なのは理解の度合いにあわせた指導です。設問が分からないのであれば設問を考えれば良いのです。
ですが意外とここが疎かになります。そして疎かにしたまま解法だけ教えていきます。
これは右に行けば良いのか左に行けば良いの分からないのに、歩き方だけ教えるようなもので意味がありません。

私が設問を理解できていないお子さんによく言うのが「設問を100回読んで」です。
まずは単純に読み込みが足りません。流し読みではなく考えながら読むことをもっと心がけて欲しいと思います。
そして設問への書き込み方や、図の描き方などを練習することで設問の理解をより深めてもらいます。

勉強するときにはその点にも注意してもらえるといいです。

「読解力」は国語だけに必要なものではなく、全ての勉強の基礎になります。これをしっかり鍛えていきましょう。
この鍛え方についてはまた別の機会に書きたいと思いますので、もし良ければ読んでみて下さい。