2015年7月15日水曜日

答えは見ても構いません

私が塾で宿題を出すとき、その多くは答えと一緒に問題をわたします。そして分からないときは見てもいいことにしています。ただし、一つだけお約束として「見てもいいけど見ながら写すのはダメ。見て納得したら答えを閉じて解答を書くこと。答えだけでなくその過程も書くこと。」としています。もちろん教科書を調べたりすることをまずしてほしいのですが、前回書いたように自力で類題を見つけ出して解き方を理解するのは難度の高いことでみんながすぐ出来るわけではありません。なのではじめの段階としては正しい解答を覚えることが大切だと考えます。

実際にはただ解答を暗記しても実力にはなりません。ですが学ぶ第一歩だと考えます。
難しい問題は解答も長くなります。見ながら写すことは禁止していますから、覚えなければなりません。ですが意味の分からないものを長々と単純に暗記するのは難しいことです。そうなると流れを理解する必要が出てきます。解答を覚えるために流れやポイントを考える、これが出来れば実力はついていきます。

そして塾ではその宿題を元に問題の解き方を私が生徒さんに教えてもらいます。そのとき変な部分があれば修正して、全く身に付いていなければ流れの取り方を一緒に考えます。
分からない問題を分からないで終わると多くの場合で何が分からないのかすら分からないままになります。解答を見て分からなければ公式が分からなかったのか、計算が分からなかったのか、発想が出来なかったのかなど具体的な部分が少しずつ見えてきます。以前書いたように「分からないことを分かること」が出来てくれば勉強は大きく進むのです。

実際そう簡単に上手くはいきませんが、勉強を教えるというのは解き方だけを教えるのではなく自分で勉強が進められるようにすることでもあると考えているので、こういった形で考える練習をしていくことは大切だと思います。

それに「鉄は熱いうちに打て」ではないですが、勉強が一番身に付くのは困ったり悩んだりした瞬間にその問題が解決することだと思うので、やはり解答は持っておくべきだと考えます。

まあ、たまに答えを丸写ししてくる生徒さんもいるわけですが当塾では出来た問題でも質問していくので、ただ写した生徒さんは宿題で出来ているのに質問に全く答えられないということになり、問い詰めなくても丸写しが無駄だと気付いてくれるようで直ぐにそれはやらなくなることが多いです。